あのシンプルでちょっとおしゃれなアイテム小物を販売する無印良品がついにやってくれた。ダイエッターや僕のような糖尿病を患って生活の中に糖質制限を取り入れている人には朗報ともいえる「糖質10g以下のお菓子」全30種類が、2019年9月11日から全国の無印良品で発売されたのだ。
“糖質10g以下のお菓子”30アイテム 新発売のお知らせ
きちんとおいしい
無印良品を企画、開発する株式会社良品計画(東京都豊島区/代表取締役社長 松﨑 曉)は、バランスの良い食生活を送りたい方、甘いものを我慢したくない方に向けて、「糖質10g以下のお菓子シリーズ」を9月11日(水)から全国の無印良品で発売します。
■糖質を10g以下に抑えました
現在、日本の人口の約4分の1が肥満(※)と言われていますが、原因のひとつと考えられているのが糖質の過剰摂取です。一般的に一日の糖質摂取目安量は約300gほどです。バランスの良い食生活を送りたい方、甘いものを我慢したくない方へ向けて「糖質10g以下のお菓子」をつくりました。
※厚生労働省国民健康栄養調査より■無印良品が考える商品コンセプト
無印良品は、4つのポイントで「糖質10g以下のお菓子シリーズ」をつくりました。
①きちんとおいしい : 糖質が10g以下でも、きちんとおいしい商品。
②品揃えが豊富 : 半生菓子、焼き菓子、チョコレートと種類豊富に30アイテムの品揃え
③選びやすい売場 : 売場は全30アイテムを1スパンで展開
④糖質が10g以下に統一されている : 全アイテム糖質10g以下と基準を明確化(株式会社良品計画プレスリリースより)
糖質さえ抑えればいいという考え方を一方進めて、なにより“きとんとおいしい”こと、それから絶対飽きがこない豊富な品揃え、実際店舗を訪れると全30種がひとつの棚にコンパクトに配置されているから手に取って選びやすいこと、などなどが実現されている。
もうこれからは低糖質お菓子はローソンだけ、とは言わせないぞ(と良品計画が思っているかはともかく)そいう意気込みが十分うかがえるラインナップであり取り組みだと思った。いや、素直に感謝したい。
そこで実際売り場では目移りしたのだが、チョコレート菓子、焼き菓子、半生菓子の中からそれぞれいくつかピックアップして購入、いくらひとつひとつの商品は低糖質といってもさすがに僕ひとりが一度にというのは無理があるので、家族の協力も得ながら食べてみた。
チョコレート菓子
砂糖の量を減らした甘さ控えめのチョコレートに、砕いたアーモンドやスライスしたココナッツを練り込みました。大豆を包み込んだ、チョコがけシリーズも取り揃えています。素材そのものの風味や香り、食感をお楽しみいただけます。
チョコがけ大豆、きなこチョコがけ大豆、コーヒーチョコがけ大豆、ホワイトチョコレート、ミルクチョコレートなど全5アイテム。
コーヒーチョコがけ大豆
パッケージ裏面の成分表示はこちら。糖質7.2g(1袋当たり)とある。
麦チョコを少し大きな粒にした感じ。色は薄いブラウン。
国産の大豆を使い、食物繊維を配合したチョコレートでコーティングしている。口に入れた直後は間違いなくチョコレートなのだが、後味に炒った大豆の味が残るのはしょうがないところ。カリカリとした食感は悪くない。コーヒーの存在感はやや薄め。ついついポリポリと食べ過ぎてしまいそうになっても、1袋40g当たりの糖質量はなんとたったの7.2gなのだ。 消費税込み190円。
ミルクチョコレート
パッケージ裏面の成分表示はこちら。糖質8.0g(1袋40g当たり)である。
形態は小さくて可愛らしいキューブ状。1袋にこれくらい。分量も控えめ。
食物繊維を配合したチョコレートを使い、糖質を10g以下に抑えている。クラッシュのアーモンドの食感が楽しめる。見た目もくちどけも間違いなくチョコレート。おいしいけど、1袋でこの糖質なら一般のチョコレートを1粒2粒3粒くらいは食べられるので、コスパ的にどうだろうなあという疑問は残りそう。消費税込み190円。
焼き菓子
大豆粉などの配合を工夫して、糖質を抑えました。生地に練りこんだチーズやごま、キャラメルなどの風味と、さくっとした食感をお楽しみいただけます。
アーモンドショコラサブレ、キャラメルサブレ、エダムチーズサブレ、ごまサブレ、ショコラサブレ、チーズとほうれん草のサブレ、紫さつまいもサブレなど各種サブレが全7種揃う。
チーズとほうれん草のサブレ
パッケージ裏面の成分表示。糖質8.37g(1袋当たり)。
見るからに生地に緑色のほうれん草が練り込まれている感じ。渦巻き状なのが面白い。
小麦粉の量を減らし、大豆粉や小麦ふすまを使って、糖質を10g以下に抑えている。サクッとした食感のあとからほんのりパルメザンチーズチーズとほうれん草の風味が楽しめる。1袋35g当たり糖質量は8.37gである。個人的には次回は紫さつまいものサブレも是非食べてみたい。 消費税込み250円。
キャラメルサブレ
パッケージ裏面の成分表示。糖質7.8g(1袋当たり)。
ごめん。撮影の途中でうっかり食べちゃったけど、実物はもう少し量が入っている。
同じように小麦粉の量を減らし、大豆粉や小麦ふすまを使って、糖質を10g以下に抑えている。ナッツのザクザク感が楽しめる。キャラメルの風味と言われてもイマイチよくわからないがまあふつうのサブレで、後口にややパサパサ感が残る。1袋40g当たり糖質量は7.8gである。消費税込み250円。
半生菓子
大豆粉などを使い、小麦粉の使用量を抑えています。しっとりとした食感に仕あげるために、何度も試食を繰り返し、レシピをつくりあげました。糖質の摂取量を抑えながらドーナツやマフィン、パウンドケーキなどをお楽しみいただけます。
半熟カステラ、クグロフ、ショコラクグロフ、バナナバウム、紅茶ドーナツ、プレーンドーナツ、チョコドーナツ、キャラメルドーナツ、ひとくちレモンマドレーヌ、ひとくちはちみつケーキ、ミルクマフィン、バナナマフィン、フィナンシェ、マドレーヌ、パウンドケーキ、ショコラパウンドケーキ、アップルの大豆バー、ショコラとオレンジの大豆バーなどなど、実に些細な品揃えの全18アイテム。
バナナマフィン
パッケージ裏面の成分表示。糖質8.2g(1個平均33g当たり)。
見ためはふつうのマフィンとなんら変わらない。
小麦粉の量を減らし、大豆粉やアーモンドパウダーを使って糖質を10g以下に抑えている。焼きあがりはしっとりとした食感でバナナの風味がしっかりとある。ふつうにおいしい。 消費税込み120円。
ショコラパウンドケーキ
パッケージ裏面の成分表示。1個(平均31.5g)当たり9.0gの糖質量。
いかにも薄くカットしたパウンドケーキである。
小麦粉を使わずに、大豆粉や小麦ふすまを使って、糖質を10g以下に抑えている。しっとりとした食感はあるが、個人的にはショコラの風味がやや薄い気がした。消費税込み150円。
ひとくちレモンマドレーヌ
パッケージ裏面の成分表示。1袋(平均27g)当たりの糖質は8.2g。
ミニマドレーヌ。写真では見づらいが基本どおり貝殻の形っぽく焼きあがっている。
小麦粉の量を減らし、アーモンドパウダーを使って糖質を10g以下に抑えている。文字どおり食べやすいひとくちサイズのマドレーヌで、ほんのりレモンの風味がうれしい。消費税込み150円。
紅茶ドーナツ
パッケージ裏面の成分表示。1袋(平均31g)当たりの糖質は8.4g。
見ためどこからどう見てもドーナツそのもの。ちゃんと真ん中に穴もあるし。
小麦粉の量を減らし、大豆粉などを使って糖質を10g以下に抑えている。しっとりとした、甘さ控えめのドーナツである。パッケージを開けた瞬間、紅茶の香りがフッと辺りに漂い、ひとくち口に含むとそれが口いっぱいに広がる感じ。おいしい。消費税込み120円。
アップルの大豆バー
パッケージ裏面の成分表示。1袋(平均27g)当たりの糖質は8.1g。
プロテインバーやシリアルバーなどを平べったくしたもの。
小麦粉の量を減らし、大豆粉を使って糖質を10g以下に抑えている。大豆粉パフのザクっとした食感が特徴で、それよりなによりアップルの風味がとても美味しく感じる一品。おいしいだけに1本の量が個人的にはちょっと物足りない。消費税込み150円。
おまけ
いかソーメン
「糖質10g以下のお菓子」ではないが、10gイカのいかソーメン。真面目な話、国産のするめいかを食べやすい細切りにカットしている。お菓子と言えるかどうかは微妙なところだが、お酒のおつまみにも最適の魚介乾製品である。
パッケージ裏面の成分表示。なんと、というか1袋26gあたりの糖質量は添加物なしの0g。.
噛み応えありの食べきりサイズ。
食べ出すと止まらなくなるが食べても食べても糖質は0gなのでいくら食べても太らないし血糖値も上がらない糖質制限最高のお菓子はこのいかソーメンなのかもしれない。ただし歯が丈夫な人に限るし途中から顎が疲れちゃうけどね。おやつとしても糖質ゼロのピールやワインのおつまみとしても最適。消費税込み290円。
まとめ
これまでは糖質制限といえばブランパンシリーズや低糖質のお菓子などでコンビニ大手のローソンが一歩も二歩も先を走っている印象だったが、ここにきて無印良品を運営する良品計画が俄然スパートをかけてきた。それだけ低糖質市場のパイの広がりを感じる。ダイエットをがんばっている人や健康上の理由から低糖質生活を余儀なくされている僕のような人には実にうれしいかぎりである。
願わくはこれが一過性のブームに終わらず未来永劫続くことを、そしてさらなる新商品開発につながることをいまは願うばかりだ。さらにもう一言付け加えさせてもらうならば、低糖質商品は低糖質ではない一般の商品と比較するとコスト面でまだまだ高いし、同じ定価で換算すると量的に正直物足りないものがある。そういう点についてもこれからもっと研究や試行が重ねられて、低糖質でも一般の商品と同じような値段や分量で買ったり食べたりできるようになるとなおいいなあと思わずにいられません。
ここで紹介した商品は無印良品の店舗でも買えるし、近くにMUJIの店舗がない場合は、こちらのオンラインサイトからも購入できます。