ヒロシコ

 されど低糖質な日日

2014-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『ボストン美術館 ミレー展』感想

今年の暮れもいよいよ押し詰まってきた。丸の内の三菱一号館美術館へ『ボストン美術館 ミレー展』を見に行く。ミレー展とはいうけどより正確にいえばバルビゾン派展でしょうね。バルビゾン派とはフォンテーヌブローの森に魅せられてフランスのバルビゾン村に…

ブルース・チャトウィン『黒ヶ丘の上で』感想

ブルース・チャトウィン『黒ヶ丘の上で』読み終る。どの一瞬も疎かにしないこまやかで美しい自然描写と、どの視点も止まったようにゆっくりと流れる時間がまるで僥倖のごとく心地よい1冊。 ふたりは雨の中、羊道を登った。丘は雲に隠れていた。低く垂れ込め…

桐野夏生『ポリティコン』感想

桐野夏生さんの『ポリティコン』(上)(下)読みおわる。いきなり不穏な空気感のなかではじまるので、もっとオドロオドロシイ話になるのかと思ったけれど、「オ」が抜けたどちらかというとドロドロした話だった。読みはじめとおわりの印象がガラリと違うの…

映画『ゴーン・ガール』ネタバレ感想

『ゴーン・ガール』を見に行く。原作は全米で大ベストセラーになった小説で、日本でも後味の悪いミステリーとして話題になった(笑)。ぼくも読みたいなあとは思いながら残念ながら未読です。監督はデヴィッド・フィンチャーさん、主演はベン・アフレックさ…

西加奈子『漁港の肉子ちゃん』感想

西加奈子さんの『漁港の肉子ちゃん』読みおわる。西加奈子さんの本を読むのはじめて。というか日本の若い作家の本読むことも数少ないからなあ。単純にタイトルに惹かれた。いったいどんな話なんだろうって。総じて上手いよね、いまの人たち。こういうタイト…

映画『ホビット 決戦のゆくえ』感想

『ホビット 決戦のゆくえ』を見に行く。シリーズ完結編。手離しでということになるとそこはまあいろいろとなんだそのあれこれあったりなんかしちゃうわけですが、おおむねおおむね満足だし面白かったーという感じですかね。ドワーフの王トーリンが一族の財宝…

映画『フューリー』感想

『フューリー』を見に行く。逞しいブラッド・ピットさんが惚れ惚れするような裸体を晒して奮闘する戦争映画。ブラピさんは奮闘するけど孤軍ではないところが見どころ。すごく面白いよ、面白っていっちゃうのはアレだけど。ちなみにフューリーというのは戦車…

映画『紙の月』感想~横領の額が大きくなるにつれ宮沢りえさんはきれいな女に変身してゆく

『紙の月』を見に行く。正直悩ましい映画です。ものすごく好きかといわれたら絶対そうではないし、じゃあツマラナイかというとけっしてそんなこともない。というかそうとう面白い。終始ヒリヒリした緊張感が持続して。だけどやっぱりあまり好きにはなれない…