ヒロシコ

 されど低糖質な日日

映画『フューリー』感想

『フューリー』を見に行く。逞しいブラッド・ピットさんが惚れ惚れするような裸体を晒して奮闘する戦争映画。ブラピさんは奮闘するけど孤軍ではないところが見どころ。すごく面白いよ、面白っていっちゃうのはアレだけど。ちなみにフューリーというのは戦車の名前。

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ブラピさんってこうやって見ると(上のポスター参照)、三浦友和さんにどことなく似てる? 三浦友和さんがブラピさんに似てるのか。いや三浦友和さんの方が年上だからやっぱりブラピさんの方が三浦さんに似てるというべきか。三浦さんていうと誰か別の人みたいだなあ。

いやいやいや、そんなことどうでもいいんだけどね。ともかず、もとい、ともかく、第二次世界大戦終結間近のドイツでいよいよアメリカ軍は最後の決戦へ向けて進軍中。その要所となる十字路を死守するよう命じられた戦車部隊が、ドイツが誇る超戦車に行く手を阻まれながらもがんばっちゃうのだ。

――以下、完全ネタバレで書きますので要注意!

で、すったもんだの末にとうとう味方の戦車はブラピ隊長率いるフューリーだけとなる。乗員は5人。いちばん若い新入りのノーマンという兵士が、向こうの茂みのなかに見張りに立たされる。ノーマンというのは実はタイピストとしての訓練しか受けていない。戦車に乗るのもはじめてなら戦場に出るのだってはじめてという若者だった。

ノーマンは、遠くの方からやってくるドイツ軍のドカドカドカという足音を聞きつける。大慌てでブラピ隊長のところへ駆け戻り、「大変です! ドイツ軍がやってきます!」と報告する。

「どうせ降伏してくるドイツ軍だろう」と軽く受け流そうとする仲間に対して、「いえ、歌を歌いながら行軍してきます!」と答えるノーマン。つまりまだ戦意はなにほども衰えていないということだ。

「敵の数はどのくらいだ?」とブラピ隊長。
「200人、いえ300人はいます!」とノーマンくん。

あ、肝心なこと書き忘れてたけど(説明下手でスイマセン)、フューリー号は故障しちゃってもう前にも後ろにも進めなくなっていたのだ。つまりフューリー号と5人の兵士は、ここで敵を迎え撃つか逃げるかしかない。5対300ではいくらなんでも勝ち目がない。

ブラピさんは仲間たちにいう。「お前たちは逃げろ」と。「隊長はどうするんですか?」と部下のひとりが聞くと、「ここは俺の家だ」とブラピさん、かっこよすぎ。するとあのノーマンが真っ先に「ぼくもここに残ります」という。結局残りの3人も立てこもって戦う道を選ぶ。

まああとは実際映画を見ることをお勧めします。結局ね、ノーマンが戦車に残ることを選んだ理由(わけ)がこの映画ではずーっと語られているのだ。と同時に戦車という狭く閉ざされた空間からながめる戦争とはどんなかを?

ブラピさん、平和主義者や理想主義者が聞いたら頭から火を噴きそうな目玉が飛び出すようなむちゃくちゃ乱暴なこといって人殺しを嫌がるノーランを小突き回すんだけどね、これがなぜかいちいち理に適っているというかそういうふうに聞こえる。ついぞ僕は反論する言葉を持たなかった。

ああ、つまりこれが戦争なんだなあと思った。戦争の恐ろしさだって。だかこそ戦争はやっちゃダメなんだって。

ブラピさんが裏でゼエゼエやってるの、部下たちの前ではそうとう無理して強がってるが、ほんとうはノーマンに負けないくらい繊細なんだっていうの。僕はこっそり見ちゃったけど、もちろんこれは誰にも内緒です。 

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