ヒロシコ

 されど低糖質な日日

縁結びに御利益がある伊勢神宮や出雲大社に都内に居ながら日帰りで参拝できる方法教えます

江戸時代の庶民にとってお伊勢参りは一生に一度あるかないかの楽しみだった。道中の宿泊費などを工面するのはそうとう大変だっただろうしなにより江戸から伊勢まで徒歩で往復一ヶ月近くもかかったと言われるから無理からぬこと。現代では新幹線や夜行長距離バスなどを利用すれば日帰りでも可能だ。とはいえ実際問題交通費にはそれなりのお金がかかりしかも日帰りでは体力的にもきつい。でもパワースポットとしては国内有数の場所でそればかりか縁結びの神様としてお伊勢さまは絶大な後利益を期待できるというからね。一生に一度どころかことあるごとに是非とも行ってみたい。そんな伊勢神宮になんと都内から日帰りでわずかばかりの電車賃で参拝できるというのだ。しかもなんと伊勢神宮よりもっと遠い出雲大社にまで同日で行って帰って来られると聞けばさらに驚くだろうか。

 

東京大神宮

東京大神宮は明治国家が誕生すると明治天皇のご裁断を仰ぎ東京における伊勢神宮の遥拝殿として創建された。遥拝殿とは言葉のとおり遙か遠くから拝むための建物という意味だ。伊勢神宮まで行くのは現実にはとても大変なのでせめて遠くから拝殿するための施設が必要とされたわけですね。そこに伊勢神宮(内宮と外宮)の御祭神である天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)と豊受大神(とようけのおおかみ)を奉斎した。以来東京大神宮は「東京のお伊勢さま」と称され親しまれてきたのだ。また東京大神宮は縁結びの神社として女性のあいだではつとに知られている。境内にはいつ行っても良縁を求める女性たち(だけとは限らないが)の姿であふれているている。だが一般的には家内安全・商売繁昌・厄除開運・交通安全・学業成就など広く御利益があるそうだ。東京大神宮が伊勢神宮の遥拝殿であることを知って以来うちでも少なくとも一年に一度は参拝して伊勢神宮のお札をもらってくることがここ数年の習わしになっている。

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新年の参拝客で賑わう東京大神宮(2018年1月10日)

交通の便もすこぶる便利だ。JR中央線・総武線だけでなく東京メトロ有楽町線・南北線・東西線。都営地下鉄大江戸線のいずれの駅(飯田橋駅)からも徒歩5分で行ける。江戸から伊勢神宮まで片道15日もかかった時代と比べるとまさに隔世の感がある。靖国神社にもほど近く付近には飲食店が軒並み店舗を構えている。

www.tokyodaijingu.or.jp

 

伊勢土産として有名なのが内宮前おかげ横丁の「赤福餅」だが遙拝殿である東京大神宮には残念ながらおかげ横丁も赤福餅もない。その代わりといってはなんだけど少し足を延ばして神楽坂「紀の善」に寄ってみるというのはどうだろう。

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飯田橋駅側から神楽坂に入ってすぐの「紀の善」

紀の善でもっとも有名で人気ナンバーワンなのが「抹茶ババロア」。でも寒いいまの時季はおしるこやぜんざいが身も心も温まっていいかもしれない。前言を翻すようだが赤福餅の代用品というよりこれはこれで堂々たるお伊勢参りのお楽しみである。

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田舎しるこ874円

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粟ぜんざい924円

いずれのメニューも若干値段が高めだが注文してすぐにお茶とお茶請けの豚のせんべいがついてくるのはうれしい。ぜんざいやおしるこの餡は上品な甘さでたしかな美味しさ。行列ができるのも頷けるというもの。ちなみに関東では汁気の有無で関西では使う餡の違いでぜんざいかしるこか区別されるらしい。 関東では汁気のあるものを「おしるこ」汁気のないものを「ぜんざい」と呼んでいる。関西では粒あんで作ったものを「おしるこ」こしあんで作ったものを「ぜんざい」と呼ぶ。「おしるこ」にも田舎しること御前しるこというのがあり関西でいう「おしるこ」が関東の御前しるこ。関西の「ぜんざい」が関東の田舎しること呼ばれたりするらしい。なんて書きながらどっちがどっちだよとこんがらがってしまいそうになった。紀の善ではとにかく粒あんのおしるこが「田舎しるこ」こしあんのおしるこが「御前しるこ」汁気のないものが「ぜんざい」と覚えておくとよい。しかしながら「粟ぜんざい」と似たものに「栗ぜんざい」というのがメニュー表にあるから粟(あわ)と栗(くり)の漢字の違いには十分注意しようね。

www.kinozen.co.jp

  

出雲大社東京分祀

東京大神宮のある飯田橋から直接乗り換えなしで六本木に行ける(あるいはその逆でも)電車はないが距離・時間ともにそれほど遠くない場所に出雲大社東京分祠はある。ここは出雲大社の御祭神大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)の御分霊を奉斎する都内唯一の分祠である。大国主大神は縁結びの神として知られている。日本全国に分祀や分院があるが東京にあるのは六本木の東京分祀だけ。今回僕もはじめて参拝してみたのだが拝殿のうしろに六本木ヒルズがそびえたっているのが見える。六本木と出雲大社というこのミスマッチ感が案外なんとも言えない厳かな雰囲気を醸し出しているような気がした。ところで参拝の作法が他の神社とは異なるので注意したい。通常なら「二礼二拍手一礼(二拝二拍手一拝)」だが出雲大社では「ニ礼四拍手一礼」なのだ。ふだんより柏手が倍! まあそれだけ御利益も大きいということかもしれない。

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ビルに取り囲まれるようにして出雲大社東京分祀はある

東京メトロ日比谷線2番出口を出て明治屋の前を通りファミリーマートの角を右折して徒歩約1分。あるいは都営地下鉄大江戸線7番出口を出て西公園の前を通り突き当たりを右折してから徒歩約3分。 

参拝の帰りには少し歩いて「ブルーボトルコーヒー六本木カフェ」に立ち寄ってみるのもいいかもしれない。場所はミッドタウンの向かい側「トライセブンロッポンギ」ビルのB1で、店の入口は閑静な裏通りに面している。周囲を豊かな緑で覆われている。

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表通りの喧騒を避け閑静な通り沿いにあるブルーボトルコーヒー

六本木カフェはブルーボトルコーヒーの国内4店舗目にあたる。コーヒーは一杯ずつハンドドリップで丁寧に淹れてもらえる。注文するときに名前を聞かれ、淹れ終わるとその名前で呼ばれ自分で取りに行くというシステムだ。番号じゃないところがブルーボトルらしいといえばそう言えるのかも。

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この素っ気なさがかえっておしゃれな店内

この日僕が注文したのはシンプルで酸味があるブレンドコーヒーとサフラン&バニラビーンズ クッキー。コーヒーはおしゃれなガラスの器に入ってきた。しっとりした生地のサフランクッキーが思いのほか美味しかった。もちろんコーヒーも美味しい。

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フレンドコーヒー(450円)とサフラン&バニラビーンズ クッキー(300円)

平日のランチタイムを外れた時間帯だったこともあって店内は案外閑散としていた。店長さんや店員さんがかわるがわるテーブルまでやってきて気さくに今日のコーヒーの説明などをしてくれた。店員さんの話によると最近はブルーボトルコーヒーのある裏通りもだんだん賑やかになってきて国立新美術館で「新海誠展」が開催されたときには休日たくさんの人々がこの前の通りを行きかったということだった。コーヒーの美味しさは言うまでもなく、そんな楽しい会話もこの店の大切なコンセプトのひとつなのかもしれないなあと思った。

あそれから大事なことなので忘れずに書いておきたいが東京大神宮も伊勢神宮東京分祀も縁結びの神様ということを強調したがこの場合の縁というのはいうまでもなく男女間の良縁だけをことさらいうのではなく純粋に人と人との縁や人と仕事の縁とかいろいろと広義の意味で捉えてください。

bluebottlecoffee.jp 

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