ヒロシコ

 されど低糖質な日日

コーヒー牛乳はコーヒーか牛乳か論争に決着をつける

コーヒー牛乳はコーヒーか牛乳か?

いつにもましてくだらないことを書くが、僕らが子どものころから「コーヒー牛乳」はコーヒーか牛乳か、みたいな論争(ってほどのことでもない)があった。カレーライスかライスカレーか、みたいなことと同じで、なかにはもっともらしい理屈をいう人もいるにはいたが、でも結局のところなにが正解かはいまもって判然としない。

ところが、偶然カミさんが買ってきた雪印のコーヒー牛乳のパッケージを見ると、「コーヒー牛乳」どころか「牛乳」という文字すらどこにも見当たらないのだ。そればかりか真ん中のいちばん目立つ位置に、どーんと「コーヒー」とプリントされてある。明治も森永も小岩井も「コーヒー」。つまりね、コーヒー牛乳は牛乳ではなくてコーヒーなんですよ。

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生乳100%のものしか牛乳と表記できない

けれど、僕的にはあれはどう考えてもコーヒーじゃなくコーヒー入りの牛乳なのだ。フルーツ牛乳がフルーツではなく、フルーツ風味の牛乳であるように。もっともフルーツ牛乳のフルーツについては、あれはあれでまた別の疑惑がありそうだけれど。

コーヒー牛乳について少し調べてみた。するとどうやら2003年の「飲用乳の表示に関する校正競争規約」により、生乳100%のものしか「牛乳」と名乗ってはいけないことにしたらしいのです。いろいろあって自主規制で。ということが、以下のサイトを見るとちゃんと書いてある。

全国飲用牛乳公正取引協議会

まあ、それでしょうがなく「乳飲料」とか「コーヒー」という表記になっているわけで、コーヒー牛乳は「コーヒー」だと断定しているわけでもどうやらなさそうだ。安心した。ただ、グリコのように「カフェオーレ」などと表記してるのもあって、まだまだややこしい。

 

カフェ・オ・レとカフェ・ラッテの違いって?

カフェ・オ・レついでに言うと、ではカフェ・オ・レとカフェ・ラッテの違いはご存知だろうか。カフェ・オ・レというのはフランス語です(これでも大学のとき僕はフランス文学を専攻した)。「カフェ」はまあコーヒーのこと。「オ」は、面倒な話を省くと、前置詞+男性単数定冠詞で、ここでは特別何か意味あるものではないので無視。そして「レ」は牛乳のこと。つまりそのまま牛乳入りコーヒーだ。

一方カフェ・ラッテはイタリア語だ(たぶん)。こっちもラッテが牛乳のことだから、直訳するとコーヒー・牛乳。だとするとどちらも同じような意味なんだけど、わが国では一般的にエスプレッソと牛乳を混ぜたものをカフェ・ラッテと言って、カフェ・オ・レとは区別してるようですね。といっても、あやしいところもきっとありそうだけど。(笑) 

パンケーキとホットケーキの違いって?

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話は全然関係なくなるが、パンケーキはパンかケーキか、なんて考えたことありますか? これは実は簡単に正解がある。パンケーキのパンというのは、食パンのパンではなく、フライパンのパンなのだ。つまり、パンケーキは小麦粉を牛乳と卵でとき、フライパンで薄く焼いたケーキのこと。だから正解はケーキなのです。

では、パンケーキとホットケーキの違いは? これもよく見かける疑問ですが、う~ん、微妙ですよね。甘いのがホットケーキで、甘くないのがパンケーキ。薄いのがパンケーキで厚いのがホットケーキ。なんていうふうに僕などはついイメージしてしまうが、もちろんなにも確証はない。

昭和産業では、家庭用のパンケーキミックスとホットケーキミックスの両方を製品として発売しており、その違いについてサイトの一部を引用すると、パンケーキのほうはフルーツや生クリーム、ベーコンや目玉焼きなど、様々な具材と組み合わせて、メニューの広がりを楽しむもの。一方のホットケーキは、バターやシロップと合わせ、生地そのものを楽しむもの、と解説している(以下参照)。

わかったようなわからないような。ちなみに、ホットケーキのホットは温かいの意味のホットで、温かいケーキのことだ。ホットケーキは戦後しばらくは、どら焼きと混同されていたそうですよ。というのも余談です。 

 

日本語の複合語というものについて考えてみた

で、話はまたまた大きく変わるが、日本語の複合語(?)というものについて極私的に考えてみた。 コーヒー牛乳もそうだけど、コーヒーと牛乳、つまり名詞+名詞=名詞となる複合語の場合、ふつう、後の方の名詞が本来のものというか、主体になることの方が多いのではないだろうか。

いや、いっときますが、僕はちゃんとした言語学を学んだわけでもなんでもないので、テキトーな思いつきだけで書いてますよ。たとえば、「柱時計」は柱ではなく時計だし、「ウシガエル」もあれはウシではなくのカエルの仲間で、「苺大福」は苺が主ではなく大福が主体(だと思う)。

「味噌ラーメン」も味噌の種類ではなくラーメンの種類だしね。「イチジク浣腸」だって、イチヂクじゃなくて浣腸でしょ? 「カツカレー」は微妙かなあ。でも「とんかつ和幸」にはないメニューだけど、「ココイチ」にはあるからやっぱりカレーだと思うのだ。

くり返すが、そういう例ばかり思いつくだけで、ほんとうにそういう決まりがあるのかどうかはわからないよ。逆に、名詞+名詞=名詞で前の方の名詞が主体となる日本語ってないかと考えたが、どうもとっさに思いつかなかった。 
 

日本人の気持ちの重心がどこにあるか

もし、僕の考察どおり一般的に後の方の名詞に主体があるとすれば、この駄文の最初の方に書いた、コーヒー牛乳はコーヒーか牛乳か論争も、カレーライスかライスカレーか問題も、案外すんなり解決しそうだ。

それはつまり、食べる人の気持ちの重心がどこにあるかということでもある。カレーにより執着があるか、もしくはライスにより軸足を置いているかで、両者の言葉の並び順も変わってくるのではないかと想像できる。

だとすれば、だ。ついでにレバニラかニラレバか問題だって、ふつうの人はニラが食べたいわけじゃなくて、どちらかといえばレバーが食べたいわけだろうから、ニラレバ炒めが正解ということになるのだ。とかなんとかね。

 

ゆうべのメニュー

ところでゆうべ、うちの夜ごはんはロールキャベツと、ぶり大根なのでした。すぐ下の写真は、ロールキャベツと言っても個別にキャベツで巻かず(面倒なので)、具全体をキャベツで覆って電子レンジで加熱、出来上がりを4等分に切り分けたところです。

そして下のはぶり大根。あ、と僕が思ったのは、ぶり大根って、さっきの理屈で言うと、ぶりに重心があるより大根に重心があることになってしまう? でもどう考えたって、ぶり大根はぶりが主体ですよねー。う~ん。

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