厳しい糖質制限では基本ごはんは食べられないが、自分で焼くパンなら、原材料とその糖質量をこの目で把握できるので安心だ。あとは一回の食事で食べる分量(大きさや枚数など)を自分自身で決めればよい。そして、パンを焼くのは意外と簡単なんですよ。と言っても、たとえばドライイーストなどは生き物なので、毎回上手くいったり膨らまず失敗したりと、そういう大変さはあるけどね。
糖質制限をはじめる前は、この僕がパンを焼くなど正直思いもよらなかった。パンはパン屋さんで買うものだった。けれど、背に腹は代えられないというか、やってみれば案外できるもんだなあといまは驚いている。
もっとも、焼くなどというと、いかにも手間暇かけて職人さんのようなことをしているようだが、実際はホームベーカリーが全部やってくれるのだ。それで慣れてしまえば味をしめて、電子レンジと組み合わせ、パンの成形を変えたり、いろいろとアレンジもできるのでますます楽しくなった。
ホームベーカリーは安いので十分
さて、ふだん僕がパンを焼くのに使っているホームベーカリーはこれです。

siroca 米粉/ごはんパン・餅対応 2斤ホームベーカリー SHB-212
- 出版社/メーカー: オークセール
- メディア: ホーム&キッチン
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買ったのは4年前なので、現在も製造販売されているかどうかは不明です。なにしろホームベーカリーにかぎらず、こういう家電製品は次々と上位機種が販売されるから、まったく油断できない。当時、スーパーの家電売り場の特売で5000円もせずに買った型落ち。機能は限られるが、僕が使うのは大豆粉のパンを焼くことだけに特化しているのでそれでなんら不自由はない。
そもそも買う段階でいつ飽きてもいいように、出来るだけ安いものを探した。ジューサーミキサーのように、何回か使っただけであとは棚の奥にしまったまま二度と日の目を見ることがないありがちな事態になってもいいように。皮肉なもので、最初からそういう気楽な気持ちでスタートしたせいか、かれこれ4年間も重宝に使うことができている。
あれもこれもと欲張るよりは、まずは気楽な気持ちで、たとえ続かなくても惜しくない程度のグレードのものを探すとよいと思う。象〇やパナ〇ニックのような家電大手メーカーのものでなくても構わないのだ。
あ、それでいまオークセールのsirocaブランドのホームベーカリーを検索してみたら、僕が持ってるSHB-212は予想どおり製造中止になっていた。すいません。購入を検討している人は、もう少し上位機種を探してください。
糖質制限パンのレシピを探す
一方、これという糖質制限パンのレシピを見つけ出すまでには紆余曲折があった。ありがたいことにこのてのレシピは山のように公開されているのだ。僕の場合は、糖質が小麦粉の1/10だという大豆粉で果たして本当にパンが焼けるのか、というところからの勉強だった。
次に、大豆粉と一口にいっても、メーカーによって匂いも膨らみかたもまったく異なることを理解しなければならなかった。かようにひとつひとつが手探り状態で、材料の配合しかり、捏ねや発酵の時間しかり、いやそのまえに発酵のメカニズムさえなにひとつ知らなかったのだから。
そういう意味では、少なくとも苦労して自分でそういうものをゼロから作りだす必要がなかっただけ、ネットに惜しげもなくレシピを公開してくれていた方々への感謝の念は堪えないのだ。
あとは自分で材料を手に入れ、自分に合ったレシピを見つけ出せばよいのだし、あるいはそこからオリジナルレシピを作りだすのも楽しいだろう。僕も試しにいくつかやってみた結果、以下のいちばんシンプルなレシピに辿りつき、ここのとこずっと利用させてもらっています。どこで見つけたのかさえも分からなくなってしまったのですが。勝手に転用して申し訳ない。
- 大豆粉(秋田県産すずさやか):100g
- グルテンパウダー:100g
- ラカント:大さじ4弱(甘め)
- 水:200cc
- 卵(全卵):1個
- オリーブ油:大さじ1
- ドライイースト:5g(これだけは最後に入れる)
材料費は意外と高くつく
大豆粉とグルテンは、製菓メーカーのクオカでまとめて購入する。いくつかの大豆粉を試したが、ここで買ったすずさやかという大豆粉がいちばんパンの膨らみがいいような気がする。でもはっきりいって小麦粉のパンを焼くのに比べたら、ずいぶん高くつく。
上のエントリーでも紹介したローソンのブランパンでも、大きさの割にパン1個の値段はふつうの小麦粉パンと比較するとかなり割高だ。実際、糖質制限でも手軽に食べられるからという理由だけで、いつもこれらのパンを買ったり、あるいは自分で焼くのは、経済的には相当きついですよね。なのでそこはふだんの食生活のなかに上手に取り入れる工夫も必要かと思うのだ。
パン焼きのコース(時間配分について)
えーっと、話がだいぶ逸れたが、さきほどの材料をまとめてホームベーカリーに投入して、そのまま全自動(おまかせコース)にしてもいいのだが、それだと僕のホームベーカリーでは4時間以上も出来上がりまでに時間がかかってしまうのだ。そこでまた別のレシピで見つけた以下の時間配分で、面倒でもときどきホームベーカーリーのスイッチを押し直す。
- こね:15分
- 休み:20分
- こね(2回め):15分
- 発酵:90分
- 焼き:40分
という工程で焼いたパンが、あまりおいしそうな写真ではないですが、こんな具合の(写真)食パン。まあ僕の場合は見てくれよりも食べられればいいので。
やってみるとわかることだけど、パンを焼くのは季節によっても(つまり室温や湿度によって)その膨らみ具合が大きく変わる。そこらへんの時間は自分で調整しなければならないが、続けているうちにだんだんとコツがつかめてくるのだ。毎回同じように計量し同じ時間設定でやっても、毎回出来上がりには違いがあって、パンの世界も奥が深いなあと思わされる。
味は正直いうと、小麦粉のパンに比べたらそりゃあ断然落ちるけど、少なくとも大豆粉のパンが焼けるときの匂いだけは小麦粉パンに負けない幸せな匂いがするよ。それで僕は十分。
このパンを自分がふだん摂取する糖質量に合わせて、6枚とか8枚にスライスして、オーブントースターで焼いてバターをぬって食べてもいいし、ハムやチーズ、レタスを挟んでサンドイッチにして食べてもいい。もちろん、一度では食べきれないので、ジプロックに小分けして冷凍庫に保管し、食べる前に自然解凍するか電子レンジで解凍するのだ。
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